2015年・上半期



2015/6/3
スパイク・リーが制作を進める「Off The Wall」ドキュメンタリー。この日は「Man in the Music: The Creative Life and Work of Michael Jackson(邦題『マイケル・ジャクソン コンプリート・ワークス』)」の著者として知られる音楽ジャーナリスト、ジョセフ・ヴォーゲルがインタビューを受けた(写真)。ヴォーゲルによると、ドキュメンタリーは「完成間近」。


2015/6/1
1993年の未完成ショートフィルム「Is This Scary」に、1997年の未発表曲「Seeing Voices」をミックスした動画が、5月30日にネット上にリークされた。

ミック・ギャリスが監督を務めた「Is This Scary」は1993年11月公開の映画「アダムス・ファミリー2」のために撮影され、同時に新曲も作られる予定だった。だが、映画の脚本を担当したポール・ラドニックによると、同年8月に発生したマイケルに対する少年虐待容疑の影響により、計画の変更を余儀なくされたという。「あの時点では、完成した映画にマイケルの曲を使うのは、あまりに危険が伴うものでした」。

この当時マイケルのアシスタントを務め、「Is This Scary」にも出演したシャナ・マンガタルによると、新曲は「アダムス・ファミリー2」のエンドクレジットで流れる予定だったが、曲名は「Is This Scary」ではなかった。「マイケルは私に映画用の曲の歌詞を教えてくれましたが、結局レコーディングはされませんでした。(1997年に発表された『Is It Scary』とは)まるで別の曲で、聴いた事のない曲です」。この曲は、映画の宣伝を兼ねた「Is This Scary」に伴うニューシングルとしてリリースする予定もあったという。

また、「Is This Scary」には「アダムス・ファミリー2」の登場人物たちも脇役として出演する予定だった。「リークされた動画にはアダムス・ファミリーの子供たちが映っていません。クリスティーナ・リッチや他の子供たちもいました。その他、床をはい回るアルマジロも。これらはロサンゼルスのCBSスタジオセンターで撮影されたものです。マイケルは撮影をとても楽しみにしていました。彼の目標は『Thriller』より恐ろしいものを作る事。撮影には2週間かかりました。しかし撮影から数日後、マイケルは自身にかけられた容疑を知り、すっかり打ちのめされてしまったのです。現場にも姿を見せなくなってしまいました。私たちはマイケル抜きで可能な限り撮影を進めましたが、最も重要なマイケルが踊るシーンは撮れませんでした」。

結局この年は曲も映像も完成させられなかったが、マイケルはこのプロジェクトを諦めなかった。「彼は『Is This Scary』を完成させる事を決意しました。あのような理由でストップせざるを得なかったからです。彼はみんなにこれを観て、その意味するところを知ってほしかったのです」。撮影中止から3年後の1996年、再びプロジェクトに取り組んだマイケルは40分近くにおよぶショートフィルム「Ghosts」を完成させた。映像の完成まで長い期間を要した他の理由について、振付師/ダンサーとして参加したトラヴィス・ペインは「マイケルが『映像技術の進歩を待とう』と言い出したから」と証言している。

マンガタルは「Is This Scary」と「Ghosts」の両方に出演した。「『Ghosts』は彼が世間からどう見られているかを表したもので、非常に自伝的と言えます。3年間、マイケルはとにかく完成させたいと語っていました。『Ghosts』と『Is This Scary』は似ていますが、別物です。『Is This Scary』は、マイケルと子供たちを遊ばせる事を恐れる大人たち、というテーマは同じでした。撮影開始時にはあの疑惑は持ち上がっていなかったのに、何とも皮肉なものです。『Ghosts』では新たにスタン・ウィンストンを監督として迎え、脚本も書き直されました。子供たちも大きくなったので、出演者も総入れ替えです。『Is This Scary』では町長を演じる俳優(ケン・ジェンキンス)がいましたが、新たな映像ではマイケル自身がこれを演じました」。

「Ghosts」をより多くの人々に観てもらいたいと願っていたマイケル。ロンドンでのThis Is It公演の第1期(2009年7〜9月)と第2期(2010年1〜3月)の合い間となる2009年10月31日には、米CBSで「マイケル・ジャクソン ハロウィン・スペシャル」の放送が予定されていた。

一方、未発表曲「Seeing Voices」(フルヴァージョンは3分20秒)は作曲家のシドニー・ファインによって書かれた曲で、2台のピアノ、1本のアコースティックベース、そしてコーラスで構成されている。ファインの要請によりヴォーカルをレコーディングしたマイケルは、この曲が好きだと告げながらも、オーケストラの追加を要求したという。曲はその後、ファインが1999年5月28日にシャーマンオークスで催した内輪向けのイベントで公開された。当時の招待状には「『Seeing Voices』は、オリヴァー・サックス博士による1989年の同名ベストセラー本(邦題『手話の世界へ』)から発想を得た、聴覚障害者の歌」と書かれている。2000年3月にこの曲に関するニュースが流れた際には、レイ・チャールズがコーラスで参加していると報じられた。

シドニー・ファインの妻は、かつてジャクソン・ファイヴのツアーに家庭教師として同行していたローズ・ファイン。夫妻の息子・ピーターは脳の難病で聴覚を失い、1975年に亡くなっている。「Seeing Voices」を歌う事は、マイケルからファイン親子への愛情のしるしだった。


2015/5/26
ロサンゼルス郡上級裁判所は、マイケルから性的虐待を受けたと主張する振付師、ウェイド・ロブソン(32)の訴えを棄却。ロブソンは7歳から14歳までの7年間にマイケルから性的虐待を受けていたとして、2013年5月、MJエステートに賠償金の支払いを求める法的書類を提出した。5歳でマイケルと知り合ったロブソンは、9歳の時にショートフィルム「Black Or White」と「Jam」に子役ダンサーとして出演。その後、2005年の裁判ではマイケル側の証人として出廷している。

エステートの弁護士、ハワード・ワイツマンは裁判所の決定を評価し、「ロブソン氏は法廷で宣誓をした上で、マイケルから不適切な行為を受けた事は一度もないと証言したのです」と、その申し立て内容の矛盾点を指摘した。また、ジャーメインは「真実がまたひとつマラソンに勝利した」とツイート。これは、マイケルの2003年の発言「嘘は短距離走のような速さで瞬く間に広まるが、真実はマラソンのように時間がかかる」を引用したもの。


2015/5/17
2015ビルボード・ミュージック・アウォードでトップR&Bアルバム部門にノミネートされていた「Xscape」だったが、同部門はファレル・ウィリアムスの「G I R L」が受賞。


2015/4/29
MJエステートが、知的財産管理会社のオーセンティック・ブランズ・グループ(ABG)との業務提携を発表。2010年4月からマイケル関連商品のライセンス事業を手がけてきたブラバドに代わり、今後はABGがこれを一手に担う事となる。

ジェイミー・ソルター(ABG代表):
「キング・オブ・ポップをABGへ迎え入れる事ができ、心から光栄に思います。モハメド・アリ、エルヴィス・プレスリー、マリリン・モンローなどスター揃いのABGの名簿に、マイケル・ジャクソンが加わるのです。この革新的人物の本質に触れ、伝説的エンターテイナーのDNAを広めていけるのを楽しみにしています」。

ジョン・ブランカ&ジョン・マクレーン(MJエステート):
「ますますの発展を見せるマイケル・ジャクソン・ブランドにおいて、ABGと協力できる事を嬉しく思います。数々のスターたちを世界的存在へと押し上げてきたABGは、マイケル・ジャクソン・ブランドを新たな段階へ導いてくれるであろう事を、我々は確信しています」。


2015/4/7
2015ビルボード・ミュージック・アウォードの候補一覧が発表され、トップR&Bアルバム部門に「Xscape」がノミネート。授賞式は5月17日、ラスベガスのMGMグランド・ガーデン・アリーナで開催。


2015/3/24
スパイク・リーが、自身のインスタグラムで新たなインタビューの模様を公開(写真)。「今日は、伝説の作曲家/プロデューサー、レオン・ハフとケニー・ギャンブルの両氏にインタビューできて本当に光栄だった。彼らが誰なのか知らないのであれば、誰かに聞くか検索した方がいい。彼らの曲をきっと知っているはずだ」。

プロデューサーチーム「ギャンブル&ハフ」として知られる両者は、ジャクソンズの初期のアルバム「The Jacksons」(1976年)と「Goin' Places」(1977年)の2枚をプロデュース。1960〜70年代にかけて、フィリー(フィラデルフィア)・ソウルと呼ばれた数々のヒット曲を世に送り出した。


2015/2/18
アルバム「Off The Wall」のドキュメンタリーを制作中のスパイク・リーが、各関係者とのインタビューの模様を公開(写真)。「She's Out Of My Life」を提供したトム・バーラーや「I Can't Help It」を提供したスティーヴィー・ワンダーの他、モータウンレコード創設者のベリー・ゴーディー、マイケルの両親、サイーダ・ギャレット、映画監督のリー・ダニエルズの姿も。


2015/2/13
マイケルの長男、プリンスが18歳の誕生日(2月13日)を迎えるにあたり、感謝の想いをツイート。

「明日で18歳になる前に、3人の人々へ心から感謝したい。はじめは言うまでもなく、父さんへ。彼は今までも、そして今でも素晴らしい人間。僕に命を与えてくれただけでなく、僕が立派な人間になるための素晴らしい機会を与えてくれた。次に、僕の従兄であり後見人のTJへ。彼は僕を支えるために多くの犠牲を払ってきた。助けが必要な時にはいつでも側にいて、僕の人格形成に役立ってくれた。そして、後見人でもある祖母へ。彼女は幾多の困難を乗り越え、多くの事に耐えてきた強い女性。彼女を見ていると、何があろうと前へ進もうという励みになる。いつでも僕らの側にいてくれた。みんな大好きだよ」。


2015/1/14
映画監督のスパイク・リーがエンターテインメント・ウィークリー誌とのインタビューで「現在、マイケルのアルバム『Off The Wall』のドキュメンタリーを制作中」と発言。リーは昨年11月、このドキュメンタリーを制作する計画がある事を明かしていた。


2015/1/8
大物ゴスペル歌手/プロデューサーのアンドレ・クラウチが、心臓発作のためロサンゼルスの入院先で逝去。72歳。マイケルとの共演はキャプテンEOの「We Are Here To Change The World」を始め、「Man In The Mirror」、「Will You Be There」、「Keep The Faith」、「They Don't Care About Us」、「Earth Song」、「HIStory」、「Morphine」、「Speechless」など多岐にわたる。2009年7月に行われたマイケルの追悼式では、クラウチは自身の聖歌隊を率いて出演した。


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