The Mirror Interview 1999

MJ 4月13・14の2日間に渡ってデイリー・ミラー紙にマイケルのインタビューが掲載された。過去20年間においてマイケルが新聞社のインタビューを受けたのは初めてとなる。収録はモハメッド・アル・ファイドの経営するデパート、ハロッズにて行われた。モハメッド自身もマイケルの隣りに座った。聞き手はピアース・モーガン。

−以前の、児童虐待疑惑について。
MJ子供を傷つけるぐらいなら、僕は手首を切って自殺するさ。子供に対してそんな事、絶対に出来やしない。あの、ひどいウソやウワサが僕をどれだけ苦しめたか、誰にも分からないだろう。もし本当だったら、僕は負けを認めて自殺でもするよ。

子供たちが与えてくれる感動こそ、僕の生きる糧となる。僕がする事、僕が書く曲、僕が踊るダンス、全てにおいて勇気づけてくれるものなんだ。みんな、僕が子供好きなのを利用しようとしてるけど、本当に汚いやり方だよ。ものすごく頭に来るし、傷つけられている。


−プリンスとパリスについて。
MJ子供たちを愛している。僕の人生観を変えてくれた。世間の人々には、僕の人生をそっとしておいて欲しい。僕自身は正直かつ善良な人間でありたいし、神から授かった才能で人々を素晴らしい世界へといざなってあげたい、それだけだよ。

それこそ僕の望む所なんだ。人々に笑顔を与え、幸せを感じてもらいたい。うちの子供たちはジャネットの曲をかけると部屋中を飛び跳ねるんだ、面白いよ。すごく楽しい。ジャネットの「The Knowledge」とか「Rhythm Nation」なんかのビートが効いた曲をかけると、2人ともすぐ暴れ始めるんだ。

まるで、そこら中で機械が稼働してるみたいだよ(妹の曲を歌い出し、手前の机をドラムのように叩くマイケル)。僕が歌い始めると、家中に叫び声が鳴り響く。僕が踊れば、プリンスは一緒に踊ろうとする。


−マイケルは、子供たちに自分の曲を聴かせる事は無いという。
MJもうちょっと大きくなった時に、ビックリさせてやろうかと思ってるんだ(笑)。


−マイケルは彼らに芸能界の道を歩んで欲しいと望んではいるが、その危険性も承知している。
MJ彼らにとっては厳しいものとなるだろうね。例えばリサ・マリーが歌おうとすれば、みんなは父親(プレスリー)と比べようとするだろ。きつい話だよね。もちろん、うちの子たちがこの世界で何かしようとするのは大歓迎さ。歌やダンスを教えてあげられるからね。でも、僕からのプレッシャーを感じずにやっていかなければならないだろう。

彼らは、小学校時代の友達みたいなもんだ。遠い昔にさかのぼって…。子供たちとの楽しいひとときは、素晴らしいものだ。しょっちゅう電話で話をしてるよ。「Dad! Dad!」って声を聞くとゾクゾクするね。


−20年来の友人、アル・ファイドからは父親としての心構えを教えられたという。
MJモハメッドは家庭的な男で、沢山の助言をしてくれた。愛を忘れず、子供と過ごす時間を増やし、世話を他人任せにせず、出来るだけ一緒にいる事、ってね。


−デビー・ロウとの結婚は偽装だという話について。
MJ僕は妻を愛しているし、僕らは幸せに暮らしているよ。デビーは看護婦業を気に入っていて、人々の世話をするのが好きなんだ。毎日彼女は人々の面倒を見て、元気になるよう励ましている。僕が彼女を愛しているのも、そこなんだ。彼女は幸せを見出している。神のご加護を祈るよ。


−マスコミについて。
MJ(ため息混じりに)マスコミは僕に辛くあたる。特にイギリスのはひどいよ。僕はこの国が好きだし、いつか住みたいとも思ってるのに。例えば以前、僕はユーロ・ディズニーからミッキーとミニーを連れて飛んで来て、ロンドンの小児病棟へ沢山のオモチャを持って見舞いに訪れた事がある。翌日の新聞には「変人ジャクソン、病気の子供たちをそそのかす」なんて書かれる始末さ。

ホント、傷つけられた。子供たちを助けようとしただけなのに、みんなで僕を笑いのネタにしようとする。全く冷酷だし、無意味な話だ。


−コソボ問題について。
MJ現地の子供たちの哀れな写真を見て、深い悲しみを覚えたよ。ユーゴスラビアに行って、子供たち1人1人を抱きしめて僕の愛を伝えたい。テレビで現地の状況を見て、胸が張り裂ける思いだった。正に恐怖だ。画面を見ていられなかった…毎日、泣いていたよ。

今こそ、僕たちが何か始めるべきだ。見て見ぬふりをしていては駄目なんだ。僕が書いた「What More Can I Give?」という曲の収益金で、コソボのアルバニア系難民を支援しようと思う。アフリカの人々にしてあげた時のように、可哀想な人たちのために沢山の有名人が集結して共に歌うんだ。これを是非、イギリスでやりたい。イギリスのビッグ・スターたちに参加してもらってね。人々に僕の愛を、みんなの愛を伝えたい。僕にとって彼らは、家族であり子供みたいなもんだ。彼らは今、我々の援助金を渇望している。

僕らはただテレビで恐ろしい状況を見てるだけで、これといった事はしてこなかった。別に政治とか宗教に関してどうこう言ってるわけじゃない。僕が言いたいのは、政治的・宗教的な問題で無垢な子供たちを傷つけるなんて、全く間違ってるし頭の悪いやり方だ、という事さ。虐殺だの民族純化だのなんて馬鹿げてるよ。あってはならない事だ。

−ダイアナ妃について。
MJあのニュースが飛び込んで来た日、僕はコンサートの予定が入っていた。あの朝、僕はドクターに起こされ、ダイアナ死去を伝えられた。僕は本当に崩れ落ち、気を失ってしまった。気つけ薬が必要なぐらいだったよ。とてもじゃないけど、コンサートをやれる状態じゃなかったんでキャンセルした。泣き崩れたよ。その後数週間、とにかく泣いた。
ダイアナ妃追悼コンサート。


−マイケルは、ドディ・アル・ファイドとも友達だった。
MJ彼らは運命の相手だったんだ。あの2人はお似合いだったと思うよ。ああいった形で彼らに出会えて良かった。ダイアナは素晴らしい心の持ち主なんだ。彼女はマザー・テレサみたいに、慈善活動家として世界中を飛び回ったんだよ。本当に、本当に人々の事を、特に子供たちの事を大切に思っている…彼女はそれを証明してみせたんだ。僕がやってるようにね。

彼女は僕に、色んな事を打ち明けてくれた。電話をかけてきて、彼女に起こった事について何でも話し合った。僕と同様、彼女もマスコミにひどい目に遭わされていて、その立場を理解出来る誰かと話をする必要があった、というワケさ。彼女も、追いかけ回されていると感じたんだ。ワナにでもかけられた感じだよ。そんな事、誰にも話せやしない。だって、誰が分かってくれると言うんだ?

普通の人々には、まず理解出来ないだろ?僕が子供の頃から感じてきた感情が、ダイアナには19歳の時に突然、降りかかったんだよ。僕はずっとそういう状態だったから、どう対処するべきかを彼女に伝える事が出来た。

彼女に言ったんだ。「全てを乗り越えよう」と。僕が最悪の状態でステージに上がらなければならない時…精神的にも、歯が痛いなど肉体的にも…でも、何があろうと僕はパフォーマンスに徹するのみだ。こうも言ったよ。「気を強く持ち、き然とした態度でいれば、誰もあなたを傷つける事など出来ない。弱気は最大の敵なんだ…自分自身に立ち向かわなきゃ」と。彼女はきっと、僕の言葉を理解し、何かを学び取ってくれただろう。彼女にとって慰めになったと思うよ。

僕はダイアナが大好きだった。僕らは、みんなが思っている以上に何度も話をしたよ。彼女がパパラッチに追われている話を聞いた時、僕は自分がラッキーなんだと思った。だって、不思議な事に僕はそんな風に何度も追いかけられた事は無かったもの。

ダイアナの死は、とにかく悲しかった…ケネディが死んだ時の事を思い出したよ。心が痛み、泣き明かしたんだ。


−マイケルは、ウィリアムとハリー王子には会った事が無い。
MJダイアナは僕を彼らに会わせたがってて、その事について何度も話してたんだけど、まだチャンスが無いんだ。モハメッドは彼らについてよく話してくれるよ。彼らは素晴らしいって。彼らやダイアナと一緒に、休日を過ごした事もあるんだって。僕もいつか、王子たちに会えたらいいな。


−マイケルは、ハリウッドで映画制作をしていたドディにも何度か会っている。
MJ彼は、とにかく素晴らしかった。頭が良くて、魅力的な男だったよ。彼とその家族に起こった事は、モハメッドにとっても僕にとっても、恐ろしい悲劇だった。


−モハメッドについて。
MJこの国でモハメッドは多くの非難を受けているけど、そんなの不公平な話だよ。彼ほど優しくて親切な人もいないよ。問題なのは、みんなが、その人について知らないのにどうこう言うって事だ。僕にとっては、彼はサンタ・クロースみたいな存在だね。人に与える事を惜しまないし、賢くて創造的だし、才能があるし、優しい心の持ち主なんだ。すごく気前がいい。彼からは教えられる事が多いし、僕も学ぶのが楽しい。

サッカー場にて。 −土曜日、マイケルはアル・ファイドの経営するサッカーチーム、フラムの試合を観戦。
MJサッカーについては何も知らなかったし、スポーツのイベントにも行った事が無かったんだ。だから、すごい体験だったよ。僕は今や、間違い無くサッカーのファンだ。すっかりハマっちゃったよ。すごくエキサイティングで情熱的だった。ファンたちは、まるで僕のコンサートに来てくれる人たちみたいだった。叫び、怒鳴りながらプレーヤーたちを応援してた。

気に入ったよ。僕も飛び上がって踊り出したくなった。だって、僕がステージ上で聞いてた歓声そのものだったんだから。僕の姿を見て驚いてたけど、ファンたちはすごかった。フラムは昇格されるべきだよ、いいチームだもの。


−マンチェスター・ユナイテッドについて話が及ぶと、マイケルが興味を示した。
MJよく知らないけど、もしそうするのが正しいのであれば、大きなチームに関わってみたいな。いくらぐらいかかるの?


−6億ぐらい。
MJそれはドル?それともポンド?


−ポンド。
MJ(しばし沈黙)…面白そうだ。すごく面白そうだ。ちょっと考えてみようかな。すごく興味深いものがあるよ。サッカーがあれほど面白いものとは思わなかったんだ、本当にね。


−ここしばらく音楽活動をしていないが。
MJ来るべき千年紀に向けてアルバムを作っている途中なんだ。これまでで最高のものになりそうだ。全身全霊を注ぎ込んでいるよ。この後も続けるかどうか分からないからね…。


−キング・オブ・ポップの座を降りるのか?
MJたぶん、これが僕の最後のアルバムになると思う。映画のサントラには関わっていくだろうけど、僕の名義のアルバムとしては最後になるだろう。


世界中の人々の、心や感情に触れられる作品にしたい。子供からお年寄りまで、アイルランドの農夫からハーレムのトイレ掃除のおばちゃんまで…。つまり、音楽の持つ愛や喜び、純真さを通して僕が感じた事を全て伝えたいんだ。


−兄弟との再結成について。
MJ僕らは今、一緒にアルバムを作っている。僕は、やるよ。3曲歌って、残りをプロデュースするつもり。面白くなりそうだ。


−何故、マイケルは態度を変えたのか?
MJ僕は、世捨て人みたいな事は、もうやめたんだ。エリザベス・テイラーが僕を救ってくれた。毎週木曜、僕らは映画を観に行くんだ。彼女は、うちのプリンスの教母(命名式に立ち会った人)でもある。

僕は、ワーナー・ブラザーズのスタジオをプライベート上映のために毎週使えるように出来るよ、って言ったんだけど彼女は僕を強引に連れ出した。僕を世間に引っぱり出せるのなんて、彼女だけだよ。

映画館に入り、席に着き、映画を観て、外へ出る。僕らが退出する時はいつも、観客が立ち上がって拍手をする。おかしなもんだよ。この前観たのは「パッチ・アダムス」、とても良かった。感動で涙がこぼれたよ。実話に基づいた話で、子供たちを幸せにするために奔走する男の物語なんだ。それこそ、僕が尊重する所だね。

千年紀は、方向転換にはうってつけの時だ。僕はもっと映画に関わりたい。モハメッドと僕は、一緒に会社を興していくつか映画をやるつもりだ。素晴らしいものになりそうだよ。


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