CBS 60 Minutes 2003


2003年12月25日、ロサンゼルスのホテルの一室でマイケルは逮捕後初めてのインタビューに応じた。この模様は同28日にアメリカCBSの報道番組「60ミニッツ」にて放映。聞き手は同番組の共同編集長でありCBS記者のエド・ブラッドリー。

Ed Bradley

EB サンタバーバラ郡地検によってもたらされた少年虐待の容疑に対する、あなたの意見は?

MJ すべてが嘘だ。子供を傷つけるぐらいなら僕は自分の手首を切る。僕は子供を傷つけるような事などしない。すべてが嘘なんだ。とにかく腹立たしい。あんな事、僕にはできやしない。

EB この子はあなたの知り合い?

MJ そうだよ。

EB この少年との関係はどのようなものだったのかな。

MJ 僕は非常に多くの、何千人もの子供たちを助けてきた。ガンの子供たちや白血病の子供たち。彼もそのうちの1人だった。

EB それより、何故あなたがネバーランドを作ったのかを知りたいね。

MJ 僕が子供の頃に体験できなかった様々な事を、この場所で作り上げたかったからだよ。乗り物もある。動物もいる。映画館もある。僕はいつだって旅から旅の連続だった。分かるかい?僕にはそういった物に触れる機会がなかったんだ。だから僕は失われた部分の埋め合わせをしてきた。僕は公園には行けない。ディズニーランドにも行けない。外出して散歩に行く事さえできない。通りは人々や車でいっぱいだ。だからこそ、僕は自分の世界を敷地内に作り上げたんだ。園内には僕の大好きな物が詰まっている。象もいるし、キリンもいるし、ワニもいるし、何種類ものトラやライオンだっている。病気のため動物園に行けない沢山の子供たちを連れてくるんだ。みんな楽しんでくれてるよ。本当に心から楽しんでくれている。汚い考えを持つのは卑しい人々のやる事だ。僕はそんな考えは持たない。そんなの、僕じゃない。

EB 今でも世間からは、そういう目で見られていると思うのかい?

MJ 人々が下品な心を持っていれば、そうだろうね。それと新聞でゴミみたいな記事を読んでいれば。そんな物はただ単に…忘れないでほしい事がある。活字になったからといって、それが絶対的真実ではないという事だ。世間は否定的な記事を書く。何故ならその方が売れると思っているから。良いニュースは売れないからだよ。

EB それで、この子が遊びに来た時はどんな事をしていたんだい?あなたはどんな事を?

MJ 正確に答えよう。初めて会った頃、彼は髪の毛がまったくなかった。化学療法で皮膚は雪のように真っ白で、拒食症患者のようにやせ細り、まゆ毛もまつ毛も抜け落ちていた。とても弱っていて、家からゲーム室まで行くのに彼を抱えるか車イスに乗せるしかなかったんだ。彼に子供らしい思いをさせてあげるためにね。本当に気の毒だった。僕にも子供らしい時間を過ごすチャンスがなかったから、そう感じたんだ。病気だから可哀相というよりも、子供らしい時間を過ごせないんだからね。そういった子供たちの悲しみが分かるからこそ、僕の気持ちは彼らに向けられる。

彼は木登りさえもした事がなかった。ネバーランドに「恵みの木」と呼ぶ木がある。僕はその上に登って曲を書くのが好きなんだ。そこで沢山の曲を書いたよ。僕は言った。「キミも木登りをするべきだよ。これも少年時代の思い出のひとつだよ。やってごらんよ」。そして彼が登るのを手伝ってあげた。木の上から、枝葉を見下ろしてみた。素晴らしかった。うっとりする光景だった。彼も喜んでいた。彼に生きる希望を与えたんだよ。彼は余命いくばくもないと告げられていた。彼は医者に宣告されたんだ。両親は葬儀の準備をするように告げられた。そこで僕は彼にとあるプログラムを組んだ。これは多くの子供たちにやってきた事なんだ。心のプログラムだよ。

EB 手錠をかけられて警察署へ連行され、世界中に公開されるであろう顔写真を撮られた時、あなたの胸中に去来した思いはどんなものだったのかな。

MJ 連中は僕を馬鹿にするために、僕のプライドをズタズタに引き裂くためにやったんだよ。でも僕は耐え抜いた。ケガを負わされたけど、僕は大丈夫だという事を最後にアピールしたかったんだ。

 

EB 逮捕時、あなたに何が起こったんだい?彼らはあなたに何を?

MJ 中に入るよう指示し、指紋を採取するなど、犯人を拘束するための一連の作業をしていたよ。連中は僕をものすごく手荒に扱ったもんだから、僕は本当に肩を脱臼してしまった。今でもすごく痛むよ。ずっと痛みが引かない。僕の腕を見てごらん。ここまでしか伸ばせない。こちら側も同じ具合だ。

EB 署内で起こった事のせいでこうなってしまったのかい?

MJ あぁ、そうだよ。警察署で、だ。あいつらが僕の腕にどんな事をしたかを見れば…とんでもない扱いを受けたよ。ひどく腫れ上がってしまった。あまり語りたくはないけど。

MJ

EB どんな事をされたんだい?つまり肉体的に、彼らは何をした?

MJ 後ろ手にかけられた手錠がものすごくきつくてね。

EB 後ろ手に、かい?

MJ そう。おまけに、明らかにケガをするであろう位置で締め付けた。今や動かすのも一苦労だ。痛くて夜も眠れない。それから…僕はトイレに行きたいと言った。彼らは「いいよ。あそこの角を曲がった所にある」。

そしていざ僕がトイレに入ると、連中はカギをかけて僕を45分近くも閉じ込めたんだ。そこは壁にも床にも天井にも、あちこちに糞尿が投げ付けてあった。ひどいニオイだった。すると1人の警官がやって来て、窓越しで嫌味たっぷりにこう言った。「よくニオイを嗅いでおけ…このニオイは好きか?気に入ったか?いいニオイだろ?」。僕は答えた。「あぁ、いいよ」。僕はそこに腰掛けて待った。

EB 45分間も?

MJ あぁ、45分間もね。45分近くだ。するとまた別の警官がやって来て「もうすぐ出してやる、もうすぐな」などと言う。なのにまた10分、15分と追加されていった。あいつら、わざとそうしていたんだ。

EB 捜査員たちが令状を持ってネバーランドへ踏み込んだ時は、どう感じた?彼らは何を捜していたのか?そして何を持ち出したのか?

MJ 僕の部屋はことごとく破壊されたよ。従業員にそう言われた。「マイケル、部屋に入っちゃダメだ」って。従業員たちは電話口で泣いていた。「あの部屋を見たら、あなたも泣いてしまうよ」ってね。僕のベッドには上へ上がるための階段が付いている。だけど「階段を上がる事さえできない。部屋は完全に破壊された」と。部屋には80人もの警官が押し寄せたそうだ…ひとつの寝室に80人だよ?度を越している。ナイフでマットレスを切り裂いたらしい。あらゆる物を切り裂いたそうだ。

EB 彼らはネバーランドから何か証拠物件を持っていったのか?

MJ 何を持っていったのかは分からない。警察はリストなんか作ってくれないから。

EB しかしあなたは所有物を破壊されたと言ってるじゃないか。

MJ あぁ、破壊されたよ。しかも捜査員たちは中からカギをかけて従業員を家の外へ追いやったんだ。家中でやりたい放題やるためさ。それをいい事に、連中は僕の事務所など入るべきでない場所にまで足を踏み入れた。そういった場所への捜査令状は出ていなかったというのに。あいつらはとにかく調子に乗っていた。部屋はメチャクチャにされたらしいよ。そんなの見る気もしない。心の準備もできていない。

EB じゃあ、まだ家には戻ってないのかい?

MJ いや、戻ったよ。寝室には行ってない。もうあそこには住まないだろう。ネバーランドは訪れるだろうけど。今やただの家だ。もはや自宅ではない。僕はただそこを訪問するだけ…ところで今、何時?痛むんだよ。僕はケガをしてるんだからね。もうそろそろ行かなくちゃ。気分がすぐれないんだ。

金銭欲に駆られた何者かが存在している。そしてまたある者が…はっきりとは言えないけど。何はともあれ、金が絡んでいるんだ。おい、ここにマイケル・ジャクソンがいるぞ。こいつから金を巻き上げられるぞ…つまりはそういう事だ。

EB あなたは少年のガンの克服の手助けをした。私にはどうも分からないのだが…金が目当てだと言うのなら、何故彼は突然態度を変えて「マイケル・ジャクソンが僕を性的に虐待した」などと言うのか?それがもし事実でなかったにせよ。

MJ 何故なら、両親が子供たちを支配しているからだ。子供たちは、親の命令は絶対だと思っている。金銭欲は悪魔のささやきだよ。でもあの子は可愛い子なんだ。こんな風に態度を変えてしまうなんて、彼らしくない。彼自身じゃないよ。

EB じゃあ、これは彼の起こした訴えではないと?

MJ 違うね。

EB 彼の両親から?

MJ 彼からではない。彼の心が僕には分かる。

EB 1993年にも容疑をかけられているけど、あなたはこれらの疑惑に関しては無実だったんだね?

MJ その通り。

EB もし無実だと言うんだったら、どうして和解金など支払う?事件を隠ぺいするためか?何故、法廷に出て自分の名誉のために戦わない?

MJ その件に関して語るのは禁じられているんだ。

(スタッフの声:ちょっと質問をストップさせてもらうよ。)

EB 分かった。

(マイケルの弁護人マーク・ゲラゴスは、この質問に関する回答が欲しければ自分に聞くように指示。)

MG 10年前、マイケルに何が起こったか忘れないでほしい。彼は屈辱的な思いをさせられたんだ。彼は身体検査や写真撮影にも耐えた。局部を観察され、写真まで撮られるという最悪の屈辱を受けたんだ。彼に対して、考えられないほど強制的な捜査がなされた。もし私がそんな状況に追い込まれて、金を払うしか解決策がなかったとしたら…恐らくはそれが向こうの狙いなんだろう。そんな事を企てる連中の気が知れんがね。

EB しかし最終的には世間の認識がどうなるか、だろう。同じような事が一度のみならず二度も起こってしまったのだから。10年前にも少年が性的虐待の訴えを起こしている。さらに彼は子供たちとベッドを共有するのがいかに楽しいかという発言をした。これに対して世間がどんな反応を示すか、お分かりか?これでは疑われてもやむを得ないのではないか。

MG 疑いの眼差しはいくらでもある。しかし疑いをかける人々の多くは事実を歪曲している。人々が「おい、新たに誰かが訴え出たぞ」などと噂をしたくなる気持ちは分かる。しかし公平に考えて、ほとんどの人は事態を飲み込めているだろう。大方はこれが金目当てである事に気づいていると思う。

EB あなたが気に入らなかった、今年2月のイギリスのドキュメンタリー…

MJ あぁ、気に入らなかった。

EB あのドキュメンタリーであなたは多くの子供たちがあなたの寝室で寝たと語った。

MJ そうだよ。

EB あなたの言葉を引用させてもらうと「どうしてベッドを共有してはいけない?もっとも愛すべき行動は自分のベッドを誰かと共有する事だ」。

MJ その通り。

EB 今でも、子供たちとベッドを共有するのは許される事だと思っている?

MJ もちろん。もちろんだよ。何故いけない?これが小児性愛者だったり、切り裂きジャックだったり、殺人犯だったりしたらとんでもない話だ。でも僕は違う。僕らはそうやって育てられた。それに僕は子供と同じベッドで寝てはいない。もし寝ていたとしても、それはオーケーだろう。僕は床の上で寝ていたんだから。子供にベッドを譲ってね。

EB あなたは親だ。3人の子供もいる。

MJ そうだよ。

EB 自分の子供たちが親戚でもない大人と同じベッドで、もしくは同じ寝室で寝る事をあなたは許可するのか?

MJ もちろん。信頼できる愛すべき知り合いであればね。僕が小さい頃にはそんな事しょっちゅうだったよ。

EB あなたの子供たちが、あなたに差し向けられたような疑惑を持つ誰かと同じ寝室で寝る事を、親として許可するのか?あなたは許すのか?

MJ 誰か…?

EB もし同じような人物を誰か知っていたら…

MJ 僕は違う…

EB 疑惑のようなもの…

MJ エド、僕には…僕にはあなたの言わんとしている事が分かる。

EB あなたに差し向けられたもの…あなたは自分の子供たちを…

MJ 僕の子供たちを?

EB そのような人物の寝室で寝かせるかい?

MJ うーん、もし…もし僕がその人物を個人的に知っていればね。マスコミや世間は真実をねじ曲げてしまうから。もしその人物を個人的に知っていれば、間違いなくイエスだ。それに関して何ら問題はない。

EB これが世間の人々にはどのように映るか知ってるのかい?その点については分かっているのか?

MJ 何がどう映るかって?

EB この事実がどのように…

MJ 何故だか分かるかい?人々はセックスを考えるんだ。みんなセックスの事しか考えない。僕の心はそんな方向に暴走したりしないよ。僕は子供たちの表情に神の面影を見る。僕が彼らを好きなのも、そこなんだ。これが僕の素直な気持ちだよ。

EB 45歳にして子供たちと寝室を共にする男性を他に知っている?

MJ もちろん。セックスのためじゃないよ。それは間違いというものだ。

EB 私自身の観点や経験から言わせてもらうと、親戚でもないのによその子供たちと寝室を共にする45歳の男性など見た事もないのだが。

MJ 自分のベッドを共有する事の、何がいけないというのか?ベッドに潜り込んで寝たなどとは一言も言っていない。たとえ僕がベッドで寝ていたとしても、それはオーケーだろう。僕は子供に対して性的な行いをする気などまったくない。そんなの、僕の心が許さない。僕はそのような行為は断じてしないよ。そんなの、マイケル・ジャクソンの真の姿じゃない。悪いけど、それは本当の僕じゃないよ。

EB 今回の件があなたのキャリアに及ぼした影響は?

MJ 今回の件が僕のキャリアに及ぼした影響かい?

EB あなたのキャリアにどんな影響が?

MJ どのような点で?

EB どのような衝撃を与えたか。

MJ 僕のアルバムは…

EB ツアーや、レコードの売上げや…

MJ アルバムは世界各地で1位になっているよ。世界のあちこちで、だ。アメリカだけは特別だよ。だって…いや、あまり言いたくはない。

EB でもアメリカでは1位になっていないでしょう?

MJ 陰謀だよ。あぁ。だんだん疲れてきた。

EB マイケル、今回の件を通してあなたを支えてきたファンへのコメントは?あなたに聞きたい事もあるかも知れない。彼らには何と答える?

MJ 彼らには、本当に愛していると言いたい。彼らは遠く離れた場所から僕について知り、僕について理解をしてくれた。でも僕について本当に知りたかったら、僕が書いたひとつの曲がある。今まで書いた中でも、もっとも僕の心情を正直に表した曲。「Childhood」という曲だ。彼らには是非聴いてほしい。これこそ彼らに聴いてもらいたい曲なんだ。世界中のファンのみんな、応援に感謝するよ。みんなを心から愛している。愛されて当然、などとは思っちゃいない。これっぽっちもね。世界中のみんなの事が本当に大好きだ。


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